痛ましい無差別殺人事件報道を受けての、元高級官僚親子の痛ましい殺人のニュースが世間を騒がせています。
ニュースを見ていて疑問に思うのが「ひきこもり」の定義です。
- 実家の自室から一歩も出ない?
- トイレ、風呂はさすがに行くよね?
- ゴミ出しは?
- コンビニにも行かないの?
- 床屋くらい行くでしょ?
- 飲み屋は?
- 趣味のイベントは?
- たまの単発バイトは?
- 恋人とのデート、性行為は?
- 風俗店は?
- 出会いアプリでのリアル(実際に会うこと、多分ゲイ用語)は?
- パチンコ等ギャンブルは?
- マッサージも行きたい。
- スーパー銭湯も。
- 夏は泳ぎに、冬は雪山に…
と、かなりおっさんの欲求丸出しの項目を羅列してしまいましたが、どこまでなら「ひきこもり」で、どこからがセーフなのか?
定義を調べてみた
「ひきこもり」の定義って色々あるようです。Wikipediaで引用されていた先をいくつかピックアップしてみます。
厚生労働省 政策レポート ひきこもり施策について
では、三宅由子らの「地域疫学調査による「ひきこもり」の実態調査」を引用し
仕事や学校にゆかず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6ヶ月以上続けて自宅にひきこもっている状態。
としています。 link
また
わが国における「ひきこもり」の実態と関連要因:世界精神保健日本調査から
川上憲人 東京大学大学院医学系研究科教授 では以下のようになっています。 link
この調査では、「ひきこもり」を 49 歳以下で、「仕事や学校にゆかず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6 ヶ月以上続けて自宅にひきこもっている」状態とした。時々は買い物などで外出することもあるという場合も「ひきこもり」に含めた。
これならセーフ、自分はひきこもりに当てはまらない
よし、これなら自分は当てはまっていないな。セーフ…
と、ここまで考えて、「ひきこもり」の定義が気になった根底には、自分の中に
「ひきこもり=世間に後ろ指さされる犯罪予備軍」
という前提があることに気づきました。
「ひきこもり=犯罪予備軍」は偏見?
セルフツッコミだけど、これって偏見じゃね?という気がしてきました。
そもそも「ひきこもり」状態にある人が犯罪を起こす確率が高い証拠、もっと言ってしまえば「犯罪予備軍」だという統計でもあるのでしょうか?(定義の話は一旦終了)
だったらサラリーマン・自営業者=犯罪予備軍 とも言える
いうまでもなくサラリーマンが、自営業者が引き起こす犯罪も世の中に無数にあるわけです。仮に
「サラリーマン」が殺人を行った。
「自営業者」が殺人を行った。
としても
サラリーマン怖い😣 自営業者怖い😣
と電波に乗せて煽る放送局はないわけです。
先日某テレビ局が
「容疑者の部屋にテレビとゲーム機がありました!」
と速報を出してバカバカしいと叩かれていましたが、この「ひきこもり=犯罪予備軍」議論はそれと同様に、いやそれ以上にミスリードしているように思えてきました。科学的な数字を元に議論されるべきです!
なんていきり立つまでもなく
私が愚考した疑問がとっくに論じられていましたw
ちなみに精神科医らしいこちらの方によると、こういうことだそうです。家庭内暴力とそれ以外とで分けて考えた方がよさそうです。
ひきこもりの犯罪率は医師や教師や会社員などの集団に比べても圧倒的に低いですが、慢性的な家庭内暴力を伴う事例は10%以上存在します。家庭内暴力対策についてはこちら。https://t.co/WtqRRPCDP8 https://t.co/KY6eZ69rjs
— 斎藤環 (@pentaxxx) 2019年6月1日
Abema GJ。先ほどのツイートの斎藤医師を早速ゲストに呼んで、既に語っていただいていた模様。
ひきこもりの犯罪率が低いとする論拠は、ちょっとふわっと表現されていますが、過去にひきこもりによる凶悪犯罪がたくさんあったか?せいぜい数件だろ?ということのようです。まあそうかもね。
マスコミに踊らされず自衛を
視聴率、センセーショナリズム第一のいわゆる「ニュース番組」を見ていると、誤った印象がすりこまれて見誤ってしまうのかもしれません。元事務次官もマスコミに踊らされた被害者、と言ってしまうと言いすぎでしょうか。
なるべくそういうのは遠ざけて専門家や現場の生の声に触れられるようなメディアを探して接する努力が必要ですね。そうなると今度は探す手間、内容を吟味する理解力判断力が必要になってきますが。マスコミに踊らされないための必要な自衛措置かと思います。幸い時間は人よりあるのでw